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加齢など、後天的要因の毛髪のうねり(クセ)に関する共同研究成果を発表_中野製薬(株)

 頭髪化粧品メーカーの中野製薬(株)(中野孝哉社長)は、同一人物の直毛とうねり毛の比較から、「うねり毛(クセ毛)」では抜去毛包組織内のⅣ型コラーゲン量が減少していることを究明。10月21日(水)~30日(金)の期間で開催された「第31回 国際化粧品技術者会連盟(IFSCC)学術大会 2020 横浜」において、関西大学との共同研究成果として発表した。

 人の見た目の印象に大きく影響する毛髪の外観、特に「毛髪のうねり(クセ)」は、先天的な要因だけではなく、加齢などの後天的な要因によっても生じると考えられているが、そのメカニズムについての科学的根拠は、これまで未解明だった。同社は関西大学との連携による研究において、毛包を形成する組織のひとつである外毛根鞘に着目し、コラーゲンと小胞体ストレスの関係について調べたところ、外毛根鞘細胞において、Ⅳ型コラーゲンの発現に小胞体ストレスが関係していることを明らかにした。

 また、同一人物で比較したところ、うねった毛髪では抜去毛包組織内のⅣ型コラーゲン量が直毛よりも少なくなっていることをつきとめ、その研究成果をこのほどの学術会議で発表。加齢との関連性の証明までには至っていないものの、同社は、毛髪のうねりを生む要因が見えてきたことで、さらなる研究を進められ、クセ毛の悩みを解決する商品開発にも応用できると、期待を高めている。研究の概要は下記の通り。

▽発表タイトル
「ヒト外毛根鞘細胞におけるコラーゲン産生と小胞体ストレスとの関連について」
著者/堀部一平(※1)、泉沙良(※2)、石原良二(※1)、中野孝哉(※1)、住吉孝明(※2)、長岡康夫(※2)
 ※1 中野製薬(株) ※2 関西大学 化学生命工学部
▽研究の成果
 ヒト頭部から抜去した毛包組織付着毛から外毛根鞘細胞を採取し、ツニカマイシンと呼ばれる薬剤により小胞体ストレスを強制的に起こさせたところ、外毛根鞘細胞の細胞内のⅣ型コラーゲン量が有意に増加することが分かった。その一方で細胞外のⅣ型コラーゲン量は減少した。(図1)

図1

図1 小胞体ストレスが外毛根鞘細胞のIV型コラーゲン産生に与える影響

 次に、同一人物から実際に直毛とうねった毛髪を抜去し、毛根部組織におけるⅣ型コラーゲンの遺伝子発現量を比較したところ、うねり毛では直毛の約10分の1量になっていることが分かった(図2)。

図2

図2 同一人物の抜去毛包組織におけるIV型コラーゲン遺伝子発現の比較

 さらに、同一人物から得られた毛根部組織の横断面を比較したところ、うねった毛髪では、毛包の組織を形成する内毛根鞘と外毛根鞘の形態がいびつで、組織の厚みが不均一になっていることが分かった(図3)。

図3

図3 同一人物の抜去毛包組織の形態観察(横断面)

 今回の結果により、外毛根鞘細胞において、Ⅳ型コラーゲンの発現に小胞体ストレスが関係しており、実際のうねった毛髪では抜去毛包組織内のコラーゲン量が、直毛よりも少ないことが分かった。加齢との関連はいまだ不明確だが、先天的な毛髪のうねりだけではなく、同一人物における直毛とうねり毛との違いからも、毛包組織のいびつな構造が、毛髪がうねってしまう一因である可能性が示された。


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